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論文

Evaluation of excavation damaged zones (EDZs) in Horonobe Underground Research Laboratory (URL)

畑 浩二*; 丹生屋 純夫*; 青柳 和平; 宮良 信勝*

Journal of Rock Mechanics and Geotechnical Engineering, 16(2), p.365 - 378, 2024/02

山岳トンネルや地下備蓄基地などの地下空洞の掘削時には、応力再配分の影響により空洞周辺岩盤に損傷が生じる。このような領域では、亀裂や不連続面が発生することから、発生に伴う振動(アコースティックエミッション、AE)が生じる。本研究では、長期的な立坑周辺岩盤のモニタリングのために、光ファイバー式のAEセンサー,間隙水圧計を1つのボーリング孔に設置できるプローブを開発した。計測の結果、立坑掘削に伴ってAEの発生数が顕著となり、さらに立坑壁面から1.5mの範囲で2から4桁の透水係数の増大を確認した。さらに、数値解析の結果、間隙水圧変化と割れ目の発達領域を適切に再現できた。これらの結果を踏まえ、立坑周辺の掘削損傷領域の概念モデルを構築した。なお、この成果は、高レベル放射性廃棄物処分時の安全評価の信頼性の向上に資するものである。

報告書

アルファダストの検出を目指した超高位置分解能イメージング装置の開発(委託研究); 令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東北大学*

JAEA-Review 2022-065, 111 Pages, 2023/03

JAEA-Review-2022-065.pdf:6.8MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、平成30年度に採択された「アルファダストの検出を目指した超高位置分解能イメージング装置の開発」の平成30年度から令和3年度の研究成果について取りまとめたものである。本課題は令和3年度が最終年度となるため4年度分の成果を取りまとめた。本研究は、スミヤろ紙上に付着するより細かい$$alpha$$線核種を含む微細なダストの詳細な分布を可視化することを可能にする技術の開発を目的の1つとする。この目的を満たすためには、これまでの研究から、シンチレータ信号の効率化と、発光した信号の収集効率の向上が必要であり、その工夫を行い、位置分解能10$$mu$$m以下を達成することができた。これらの研究課題の過程で、新たなシンチレータ材料の創成が期待でき、上記の$$alpha$$ダストモニタのみならず、多くの応用が期待できた。特に当該研究に関連して、非常に高い線量率場における線量率の分布を、光ファイバーを用いて測定できるかもしれないとの着想を得た。そこで、光ファイバーを用いた高線量率モニタの実証についても、最大数kSv/h程度の線量率下の環境で実施することができた。

報告書

一次元光ファイバ放射線センサを用いた原子炉建屋内放射線源分布計測(委託研究); 令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 名古屋大学*

JAEA-Review 2022-033, 80 Pages, 2022/12

JAEA-Review-2022-033.pdf:4.08MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等を始めとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和元年度に採択された「一次元光ファイバ放射線センサを用いた原子炉建屋内放射線源分布計測」の令和元年度から令和3年度の研究成果について取りまとめたものである。本課題は令和3年度が最終年度となるため3年度分の成果を取りまとめた。本研究では、1Fの廃炉を進めるにあたり把握する必要がある、原子炉建屋内作業環境の放射線源の位置分布を測定するセンサとして、最も確実に汚染源の位置分布の把握を行うことができ、密着型で、かつ「点」ではなく「線」に沿った放射線源分布が把握できる、一次元光ファイバ放射線センサの開発を行った。従来型の飛行時間型光ファイバ放射線センサについて、光ファイバの材質の検討及び光ファイバ径の小口径化を行うことで、高線量率・高散乱線環境へ適用可能なセンサを見出し、光ファイバの多チャンネル化を行うことで低線量率に対しても感度を維持できるシステムの構築を行った。加えて、1F原子炉建屋内に局所的に存在するSv/hオーダーを超える環境へ適用可能であり、さらには、飛行時間法のファイバ両端での受光の必要性という課題を解決する全く新しい方式のセンサとして、光ファイバの片側から光の波長スペクトルを読み出し、光ファイバ内での光の減衰量に波長依存性が存在することを利用して、放射線入射位置を逆推定する波長分解型光ファイバ放射線センサを開発した。

報告書

アルファダストの検出を目指した超高位置分解能イメージング装置の開発(委託研究); 令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東北大学*

JAEA-Review 2021-044, 58 Pages, 2022/01

JAEA-Review-2021-044.pdf:3.53MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、平成30年度に採択された「アルファダストの検出を目指した超高位置分解能イメージング装置の開発」の令和2年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究では、廃炉のある段階から作業員が実際に炉内に立ち入る際に、体内被曝の影響が指摘されるアルファ線を放出する核種を含むダストやデブリについての、形状や核種を観測するための装置や素材の開発を目的としている。さらに、作業員が立ち入る前の高線量率場での分布測定についても計測するための装置や素材についても、その開発を目的とする。令和2年度には、これらの目的に対して、前者は撮像カメラ、エネルギー測定部位、および、それらを統合したシステム開発と実証を行うことができた。また、後者についても、令和元年度に引き続き、新しい赤色・近赤外発光シンチレータ材料の開発と実証試験を行うことができた。

報告書

一次元光ファイバ放射線センサを用いた原子炉建屋内放射線源分布計測(委託研究); 令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 名古屋大学*

JAEA-Review 2021-033, 55 Pages, 2021/12

JAEA-Review-2021-033.pdf:2.9MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和元年度に採択された「一次元光ファイバ放射線センサを用いた原子炉建屋内放射線源分布計測」の令和2年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、福島第一原子力発電所の廃炉を進めるにあたり把握する必要がある建屋内作業環境の放射線源の位置分布を測定するセンサとして、最も確実に汚染源の位置分布の把握を行うことができる密着型で、かつ「点」ではなく「線」に沿った放射線源分布が把握できる一次元光ファイバ放射線センサの開発を行う。従来方式の飛行時間型光ファイバ放射線センサの高線量率対応を図るため、様々な径と材質の光ファイバについて一次元センサとしての基礎評価を行い、小口径の石英光ファイバの一次元センサとしての有用性を見出した。また、光の波長成分に着目した全く新しい方式の波長分解型光ファイバ放射線センサの実証試験を通じて、Sv/hを超える線量率で放射線分布が測定可能であることを実証した。

論文

Study of neutron-nuclear spin correlation term with a polarized Xe target

酒井 健二; 奥 隆之; 奥平 琢也; 甲斐 哲也; 原田 正英; 廣井 孝介; 林田 洋寿*; 加倉井 和久*; 清水 裕彦*; 広田 克也*; et al.

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011116_1 - 011116_6, 2021/03

中性子基礎物理学において、パリティ非保存(PNC)項や時間反転非保存項と干渉する中性子スピン$${bf s}$$と標的核スピン$${bf I}$$の相関項$${bf s}cdot{bf I}$$は重要な研究テーマである。中性子共鳴ピーク付近でPNC項の増大が測定され、スピン交換光ポンピング(SEOP)法により$$sim 10^{-1}$$の偏極が得られるキセノン(Xe)は、本研究にとって興味深い原子核である。我々は小型SEOPシステムを用いた偏極Xe標的を開発し、核破砕中性子源で得られる大強度の熱外中性子ビームを利用した$${bf s}cdot{bf I}$$項の研究を計画している。その第一段階として、我々は$$^{129}$$Xeの9.6eV共鳴ピーク付近でのXe偏極時と非偏極時の中性子透過率比の変化$$Delta R$$を捕らえることで、$${bf s}cdot{bf I}$$項に起因する中性子偏極能力の測定をJ-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)のBL10で試みた。実験では、本測定系がドップラーブロードニングの影響($$Delta R_{rm DB} , {approx},10^{-2}$$)を検知できることを実証した上で、初期結果として有意な$$Delta R$$の値を得ている。現在は$$Delta R$$をより詳細に評価するために、核磁気・電子スピン共鳴法によるXe偏極度の導出を進めている。

報告書

一次元光ファイバ放射線センサを用いた原子炉建屋内放射線源分布計測(委託研究); 令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 名古屋大学*

JAEA-Review 2020-063, 44 Pages, 2021/01

JAEA-Review-2020-063.pdf:2.55MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、「一次元光ファイバ放射線センサを用いた原子炉建屋内放射線源分布計測」の令和元年度の研究成果について取りまとめたものである。福島第一原子力発電所の廃炉を進めるにあたり把握する必要がある建屋内作業環境の放射線源の位置分布を測定するセンサとして、最も確実に汚染源の位置分布の把握を行うことができる密着型で、かつ「点」ではなく「線」に沿った放射線源分布が把握できる一次元光ファイバ放射線センサの開発を行う。従来方式の飛行時間型光ファイバ放射線センサの高度化に加え、光の波長成分に着目した全く新しい方式の光ファイバ放射線センサの開発・実用化を進める。

報告書

マルチ光計測プローブを用いた立坑周辺岩盤の掘削影響領域の長期モニタリングとその評価(共同研究)

畑 浩二*; 丹生屋 純夫*; 鵜山 雅夫*; 中岡 健一*; 深谷 正明*; 青柳 和平; 櫻井 彰孝; 棚井 憲治

JAEA-Research 2020-010, 142 Pages, 2020/11

JAEA-Research-2020-010.pdf:13.74MB
JAEA-Research-2020-010-appendix(DVD-ROM).zip:149.9MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究においては、坑道掘削時に生じる掘削損傷領域(Excavation Damaged Zone、以下EDZ)が主たる放射性核種の移行経路の一つとなる可能性が示唆されている。特に堆積岩では、坑道掘削中のみならず長期的なEDZ内外の割れ目の進展といった力学的な検討は、地層処分の安全評価上重要な情報となる坑道周辺の水理的な変化を捉えるという点においても重要であり、それを長期モニタリング可能な計測ツールの開発が待たれていた。本共同研究では、新第三紀堆積岩中に建設された幌延深地層研究所東立坑の深度370m付近の3本のボーリング孔内の合計9箇所に大林組が製作したモニタリングツールを設置した。モニタリングツールは、1箇所に岩盤の力学挙動計測用の「光式AEセンサー」、地下水挙動計測用の「光式間隙水圧センサーと光式温度センサー」が1式で構成されており、立坑対象深部の掘削中および掘削後におけるAE信号波形他各種計測データを取得・分析し、岩盤の破壊に起因するAE信号波形を選別することを目的に製作された。AE信号波形をはじめとした各種計測データを分析した結果、東立坑深部掘削および掘削後に周辺岩盤に発生もしくは進展したき裂などの短期/長期的なEDZに関する情報を把握することができた。今後、これらの分析データに基づいて解析評価を行うことにより、幌延深地層研究所深部の堆積岩におけるEDZの長期的な安定性評価に資する検討を行うことができると考えられる。

報告書

幌延深地層研究センターの地下施設における坑道安定性の長期モニタリング

青柳 和平; 櫻井 彰孝; 宮良 信勝; 杉田 裕

JAEA-Research 2020-004, 68 Pages, 2020/06

JAEA-Research-2020-004.pdf:6.4MB
JAEA-Research-2020-004-appendix1(DVD-ROM).zip:636.84MB
JAEA-Research-2020-004-appendix2(DVD-ROM).zip:457.72MB
JAEA-Research-2020-004-appendix3(DVD-ROM).zip:595.19MB

本報告書では、数km$$times$$数kmにわたる広大な範囲で施工される高レベル放射性廃棄物の地層処分場の建設の視点で、数十年にわたり長期的かつ効率的に坑道安定性をモニタリングする技術の検証を目的として、幌延深地層研究センターに設置した支保工応力計および岩盤応力計のデータを分析した。具体的には、幌延深地層研究センターの水平坑道および立坑掘削時の力学的安定性のモニタリングのために設置した光ファイバー式および従来型の電気式の計測器のデータ取得可能期間(耐久性)を分析し、長期的な岩盤および支保工のモニタリングに適した手法について検討した。結果として、幌延のような坑道掘削による変形は大きいが湧水は少ない環境においては、岩盤変位の計測には光ファイバー式の変位計の設置が適しており、コンクリート中に埋設されるコンクリート応力計や鋼製支保工応力計といった計測器については、従来型の電気式のものでも長期的な耐久性が見込めることを示した。さらに、断層部を対象とした計測では、350m東周回坑道の計測断面において、吹付けコンクリートおよび鋼製支保工応力が、ひび割れ等の発生により耐久性が損なわれる状態に相当する使用限界と定義された基準値を超過していた。しかしながら、現時点ではクラック発生等の変状は認められなかったことから、定期的な目視点検等を実施すべきであると提案した。それ以外の計測断面については、断層部付近において一部注意を要する値を逸脱する計測値はあったものの、施工時に壁面の崩落が著しかった領域や、立坑と水平坑道の取り付け部付近では、坑道は安定した構造を保っていると判断した。

報告書

珪質泥岩(稚内層)を対象とした多孔質弾性パラメータ取得試験

青木 智幸*; 谷 卓也*; 坂井 一雄*; 古賀 快尚*; 青柳 和平; 石井 英一

JAEA-Research 2020-002, 83 Pages, 2020/06

JAEA-Research-2020-002.pdf:8.25MB
JAEA-Research-2020-002-appendix(CD-ROM).zip:6.63MB

日本原子力研究開発機構は、新第三紀堆積軟岩を対象とした高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発を目的として、北海道天塩郡幌延町において幌延深地層研究計画を進めている。幌延深地層研究所周辺の地質は、珪藻質泥岩の声問層や珪質泥岩の稚内層で構成され、どちらも珪藻化石を多量に含んでいる。これらの岩石は高い空隙率と低い透水性を示すことから、多孔質弾性論に基づく岩盤挙動の検討が重要であると考えられる。しかしながら、幌延深地層研究所周辺に特徴的な珪藻質泥岩や硬質頁岩については、低透水性であるという岩石の特徴や試験時の制御が容易ではないこと等を要因に、多孔質弾性パラメータの測定実績は多いと言えない状況である。そこで、珪質泥岩(稚内層)を対象として、多孔質弾性パラメータの測定実績を蓄積し、既往の研究で示唆されている拘束圧に対する依存性を確認することを目的として、多孔質弾性パラメータを取得するための岩石三軸試験を実施した。その結果、多孔質弾性パラメータのうち、排水体積弾性係数は拘束圧の増加に伴い大きくなる関係性が確認された。一方、Biot-Wills係数およびSkemptonの間隙水圧係数は、拘束圧の増加に伴い小さくなる傾向が確認された。また、岩石供試体の葉理方向によって拘束圧依存の程度が若干異なることが示唆された。

報告書

放射性微粒子の基礎物性解明による廃炉作業リスク低減への貢献(委託研究); 平成30年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉国際共同研究センター; 茨城大学*

JAEA-Review 2019-041, 71 Pages, 2020/03

JAEA-Review-2019-041.pdf:3.38MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉国際共同研究センター(CLADS)では、平成30年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、平成30年度「放射性微粒子の基礎物性解明による廃炉作業リスク低減への貢献」について取りまとめたものである。福島第一原発事故にて放出された放射性微粒子が廃炉手順の確立(溶融燃料等の回収、炉内除染、作業員の安全確保等)に関し重要な炉内事故事象解明のための情報源ともなっている。本研究は、これら粒子の基礎的な物性(粒径, 組成, 電気的性質, 光学的性質など)につき詳細な知見を得るとともに、日英のシナジー研究により$$alpha$$放射体の量的評価を含む放射性微粒子の諸特性をさらに解明して、「廃炉」計画のリスク低減にむけた作業全般に寄与する研究・開発を行う。

論文

気液二相流実験によるAE発生メカニズムの解明

丹生屋 純夫*; 畑 浩二*; 鵜山 雅夫*; 青柳 和平; 棚井 憲治

第47回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(インターネット), p.92 - 97, 2020/01

本研究では、岩盤割れ目中の気液二相流体の流動に伴い発生するAEの特徴を解明するため、一次元の水の流れをモデル化した細管路実験と、割れ目中における二次元の水の流れをモデル化した隙間平板実験を実施した。実験の結果、圧力脈動がAE発生に関係していること、管路径の寸法には影響しないことなどが分かった。また、振幅値, 持続時間, 周波数およびスペクトル等のAEパラメータを基に整理した結果、幌延深地層研究センターの地下施設で実施している長期AEモニタリングにおいて採用している、岩盤の振動に起因するAEとそれ以外のAEを弁別する指標の妥当性を示すことができた。

論文

Experimental study on local interfacial parameters in upward air-water bubbly flow in a vertical 6$$times$$6 rod bundle

Han, X.*; Shen, X.*; 山本 俊弘*; 中島 健*; 孫 昊旻; 日引 俊*

International Journal of Heat and Mass Transfer, 144, p.118696_1 - 118696_19, 2019/12

 被引用回数:14 パーセンタイル:62.14(Thermodynamics)

This paper presents a database of local flow parameters for upward adiabatic air-water two-phase flows in a vertical 6$$times$$6 rod bundle flow channel. The local void fraction, interfacial area concentration (IAC), bubble diameter and bubble velocity vector were measured by using a four-sensor optical probe. Based on an existing state-of-the-art four-sensor probe methodology with the characteristic to count small bubbles, IAC in this study was derived more reliably than those in the existing studies. In addition, bubble velocity vector could be measured by the methodology. Based on this database, flow characteristics were investigated. The area-averaged void fraction and IAC were compared with the predictions from the drift-flux model and the IAC correlations, respectively. The applicability of those to the rod bundle flow channel was evaluated.

論文

Development of remote sensing technique using radiation resistant optical fibers under high-radiation environment

伊藤 主税; 内藤 裕之; 石川 高史; 伊藤 敬輔; 若井田 育夫

JPS Conference Proceedings (Internet), 24, p.011038_1 - 011038_6, 2019/01

東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の原子炉圧力容器と格納容器の内部調査への適用を想定して、光ファイバーの耐放射線性を向上させた。原子炉圧力容器内の線量率として想定されている~1kGy/hレベルの放射線環境に適用できるよう、OH基を1000ppm含有した溶融石英コアとフッ素を4%含有した溶融石英クラッドからなるイメージ用光ファイバを開発し、光ファイバをリモートイメージング技術に応用することを試みた。イメージファイバの本数は先行研究時の2000本から実用レベルの22000本に増加させた。1MGyのガンマ線照射試験を行った結果、赤外線画像の透過率は照射による影響を受けず、視野範囲の空間分解能の変化も見られなかった。これらの結果、耐放射線性を向上させたイメージファイバを用いたプロービングシステムの適用性が確認できた。

論文

核燃料サイクルおよび福島第一原子力発電所廃炉への適用を念頭としたレーザー誘起ブレークダウン分光と関連分光技術

若井田 育夫; 大場 弘則; 宮部 昌文; 赤岡 克昭; 大場 正規; 田村 浩司; 佐伯 盛久

光学, 48(1), p.13 - 20, 2019/01

レーザー誘起ブレークダウン分光(LIBS)や関連技術である共鳴吸収分光の原子力分野での応用について紹介する。放射性物質を多く含有した次世代低除染MOX燃料への適用や、福島第一原子力発電所の損傷炉内といった高放射線・過酷環境における燃料出渕のその場サーベランスにおいては、光ファイバーを活用したLIBS技術や共鳴吸収分光技術は、遠隔分析手法として最も有力な手法の一つとして期待されている。これらの技術の基本及び性能について現状を紹介し、LIBS技術などの原子力分野への適用についてレビューする。

論文

Quantitative determination of total cesium in highly active liquid waste by using liquid electrode plasma optical emission spectrometry

Do, V. K.; 山本 昌彦; 田口 茂郎; 高村 禅*; 駿河谷 直樹; 久野 剛彦

Talanta, 183, p.283 - 289, 2018/06

 被引用回数:10 パーセンタイル:39.53(Chemistry, Analytical)

本件では、新規の分析法である液体電極プラズマ発光分光分析法による、高レベル放射性廃液中のCs元素濃度の分析技術を開発した。その結果、検出限界値及び定量下限値はそれぞれ0.005mg/L、0.02mg/Lであり、東海再処理施設から採取した高レベル放射性廃液の分析に適用し良好な結果が得られた。

論文

大深度地下掘削時のAE計測における波形分析手法に関する研究

丹生屋 純夫*; 畑 浩二*; 鵜山 雅夫*; 青柳 和平; 若杉 圭一郎

第45回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(CD-ROM), p.226 - 231, 2018/01

日本原子力研究開発機構と大林組は、幌延深地層研究センターの深度350m以深を対象に、長期耐久性を期待して設置した光ファイバー式センサで、立坑周辺岩盤の水理・力学的な挙動として、AE(アコースティック・エミッション: Acoustic Emission)、間隙水圧及び温度を長期的に計測している。当該計測データを共振特性を用いて整理した結果、5種類の波形パターンから岩盤AEをさらに精度良く弁別することが課題となっていた。そこで、岩盤AEとそれ以外のAEと言うカテゴリーで弁別することを主眼に「スペクトルピークの半値幅」という定量的な弁別条件を適用し、岩盤AEの抽出精度向上を試みた。その結果、判別が不明瞭な波形特性を呈した岩盤AEも適切に抽出することが可能となった。

論文

Enhanced magneto-optical Kerr effect at Fe/insulator interfaces

Gu, B.; 高橋 三郎*; 前川 禎通

Physical Review B, 96(21), p.214423_1 - 214423_6, 2017/12

AA2017-0686.pdf:0.45MB

 被引用回数:9 パーセンタイル:42.75(Materials Science, Multidisciplinary)

Using density functional theory calculations, we have found an enhanced magneto-optical Kerr effect in Fe/insulator interfaces. The results of our study indicate that interfacial Fe atoms in the Fe films have a lowdimensional nature, which causes the following two effects: (1) The diagonal component $$sigma_{xx}$$ of the optical conductivity decreases dramatically because the hopping integral for electrons between Fe atoms is suppressed by the low dimensionality. (2) The off-diagonal component $$sigma_{xy}$$ of the optical conductivity does not change at low photon energies, but it is enhanced at photon energies around 2 eV, where we obtain enhanced orbital magnetic moments and spin-orbit correlations for the interfacial Fe atoms. A large Kerr angle develops in proportion to the ratio $$sigma_{xy}$$/$$sigma_{xx}$$. Our findings indicate an efficient way to enhance the effect of spin-orbit coupling at metal/insulator interfaces without using heavy elements.

論文

光計測を用いた幌延深地層研究センターの立坑周辺岩盤における長期挙動評価

畑 浩二*; 丹生屋 純夫*; 青柳 和平

第14回岩の力学国内シンポジウム講演論文集(インターネット), 6 Pages, 2017/01

北海道幌延町に位置する日本原子力研究開発機構の幌延深地層研究センターでは、高レベル放射性廃棄物地層処分技術の信頼性向上に係わる種々な研究を実施している。その内、空洞周辺岩盤の長期挙動モデルを開発するため、深度350m以深の立坑を対象に掘削前から掘削完了後の維持管理期間にわたって力学的・水理学的挙動に着目し、光式のAEセンサ・間隙水圧センサ・温度センサを用いて長期計測を継続中である。計測結果から、掘削時には立坑壁面に近いほどAE、間隙水圧および温度の変化は大きく、壁面1.5m程度までを掘削損傷領域と評価した。一方、掘削後の維持管理段階では、力学的な損傷領域の広がりは認められないが、立坑近辺では不飽和領域が広がることが認められた。

論文

光ルミネッセンス測定装置への密封$$beta$$線源の導入と放射線管理; 日本原子力研究開発機構土岐地球年代学研究所での例

徳安 佳代子; 古田 定昭*; 國分 陽子; 梅田 浩司

日本放射線安全管理学会誌, 15(1), p.80 - 87, 2016/07

地質試料の年代測定を行うため、日本原子力研究開発機構土岐地球年代学研究所に光ルミネッセンス測定装置(Riso TL/OSL DA-20)が導入された。本装置では、試料に人工放射線を繰返し照射して試料に蓄積された線量を求めるため、密封線源を装置へ据付ける必要がある。しかし、本装置の放射線管理に関する情報はほとんどない。そこで本稿では、線源を受入れるまでの流れを紹介するとともに、線源の据付や使用における放射線管理について報告する。

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